急な下りで足をすくわれ、砂の登り返しで体力を削られる。それでも景色は、最初から最後まで飽きませんでした。
日本二百名山の秋田駒ヶ岳(あきたこまがたけ・1,637m)。2026年10月11日、八合目から男女岳・男岳・女岳をめぐり、ムーミン谷へ下って横岳へ登り返す周回コースを歩きました。距離は9.7km、休憩込みで7時間4分です。
下山後の音声メモに残っていたのは「もうちょっと登ってたと思った」のひと言。数字以上に、脚にくる山でした。
登山データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 2026年10月11日(日)・快晴 |
| ルート | 八合目 → 片倉岳展望台 → 阿弥陀池避難小屋 → 男女岳(往復)→ 男岳 → 女岳 → 駒池(ムーミン谷)→ 横岳 → 焼森 → 八合目 |
| 距離 | 9.7km(YAMAP 活動記録) |
| 累積標高 | 上り831m/下り824m(同) |
| 行動時間 | 7時間4分・うち休憩1時間56分(同) |
| YAMAP コース定数 | 20 |
| アクセス | アルパこまくさ(駐車場)から八合目まで路線バス |
アルパこまくさのバス乗り場は、出発のころには長い行列

八合目へ続く道は、マイカー規制の対象です。2026年は6月1日〜10月20日の土日祝(6月21日〜8月15日は平日も)。10月の規制日は朝6時〜16時30分で、この間はアルパこまくさに車を止め、路線バスで八合目まで上がります。
駐車場に着いたのは朝5時半ごろ。バス乗り場にはもう人が並んでいて、出発の時間が近づくころには長い行列になっていました。早めに並べたおかげか、1台目のバスには乗れました。

帰りのバスは2台とも満員に近い混みようでしたが、並んでいた人全員が乗れていました。
2026年の運行は6月1日〜10月20日の土日祝で、10月は運休の便もあります。時刻は出かける前に、羽後交通の時刻表で確かめてください。運賃は往復1,500円くらいだったはず。公式の案内には見当たらなかったので、正確な金額は田沢湖観光情報センターへどうぞ。支払いには、カードのタッチ決済と PayPay が使えました。
アルパこまくさの建物には、秋田駒ヶ岳の噴火の歴史などの展示があります。登山バッジもここで手に入ります。
朝からずっと寒い。でも雲ひとつない
出発のときから寒かったのですが、八合目でバスを降りても、やっぱりめちゃめちゃ寒い。見上げれば、雲ひとつない青空です。



少し登るだけで、展望がみるみる開けていきます。眼下には、きらきら光る田沢湖。まだ登りの途中なのに、この景色です。
北には、刀で切ったように山頂が平べったい山も見えます。あとで地図で確かめると、山頂に湿原が広がる大白森(おおしろもり)のようです。


最高峰の男女岳へは、苦手なタイプの階段

阿弥陀池のほとりに建つ避難小屋。ここから、秋田駒ヶ岳の最高峰・男女岳(おなめだけ)を往復します。



待っていたのは、階段の急登でした。それも蹴上げ(段の高さ)が歩幅に合わない、いちばん苦手なタイプ。それでも登るにつれて、雲海が見えるようになりました。


男女岳から阿弥陀池に戻ったら、おにぎり休憩です。ここは景色がすごくいい。絶景を眺めながらのおにぎりは、それだけでごちそうですね。
男岳から先は、ザレとガレの急な下り
腹ごしらえを済ませて、次は男岳へ。上りは、ちょっとした岩場です。




山場はその先にありました。男岳から女岳方面へ下ると、ザレとガレが混じった急な下り。一緒に歩いた山友さんは「すごい滑る」と苦戦していて、途中でポールを貸しました。


下りが苦手なら、反対回りにしてこの斜面を登りで通るほうが楽そうです。そのかわり今度はかなりの急登になるので、バテるかもしれません。
新しい靴 TX5 EVO GTX は、この下りで止まった
この日の足元は、前日の森吉山でおろしたばかりのローカット登山靴「スポルティバ TX5 EVO GTX」です。
まわりからは「めっちゃ滑る」の声。その中で、この靴はあまり滑りませんでした。前の TX5 なら、エッジを効かせて無理やり止めていた所です。今回はふつうに歩くだけで、割と止まる。意識したのは、かかとやつま先だけでなく、靴底全体をべたっと地面につけるように置くことくらいでした。
ソールは前の靴より少し硬め。岩の角に乗っても、ふにゃっとたわむ感じが減りました。とはいえ、本格的な登山靴に比べればまだ柔らかい部類です。約7時間歩いて、痛みも靴擦れもなし。
女岳の黒い溶岩と、湯気
男岳から見下ろす女岳は、黒い溶岩が固まった不思議な景色。最初は何だろうと思いました。正体は、溶岩が流れて固まった跡です。




女岳のまわりには湯気が上がっているところもあって、歩いていると急にむわっと暖かくなる区間に入ります。秋田駒ヶ岳が今も活動している火山なのだと、肌で感じた場所です。

ムーミン谷は、紅葉の中の木道
女岳から下ると、駒池のあるムーミン谷。男岳の南東に延びる「馬場の小路」という谷間の通称です。
赤い紅葉の中を、木道がのんびり続きます。歩いていて楽しい区間。ただ、クマが降りてきたという話を聞いていたので、そこだけは気をつけて歩きました。

横岳への登り返しは「3歩進んで2歩下がる」
このコースでいちばんきつかったのが、ムーミン谷から横岳への登り返しです。
せっかく下ったぶんを、また登る。これがだるい。しかも大焼砂は、富士山の砂走りのような砂の道です。足を出しても、なかなか前に進みません。3歩進んで2歩下がる、まさにそんな感じ。
景色は楽しめるけど、体力はしっかり削られました。


横岳から焼森は、ぼーんと広い道
登りきれば、ここからはまたご褒美です。横岳から焼森へは、ぼーんと広い道が続きます。歩いていて、とにかく楽しい。どこか長野の美ヶ原を思い出す景色でした。




焼森から八合目へ下って、下山です。
景色はずっといいけど、急な下りと砂の登り返しで脚はしっかり疲れる。その両方が詰まっているのが、秋田駒ヶ岳の周回コースです。下りが苦手な人は、回る向きも含めて計画してみてください。
前日に歩いた森吉山の記録は、こちらにまとめています。森吉山の登山記

コメント