百名山の中でも「最もアクセスしにくい山」のひとつ、皇海山。
かつては栗原川林道から短時間で登れたけど、今はクラシックルートしか残っていない。銀山平から庚申山、鋸山を越えて皇海山へ。行動時間14時間超、距離25.5km。正直、後半の笹藪と長い長い帰り道は精神的にかなりキツかった💦
でも、鋸山の鎖場のアスレチック感は抜群だし、鋸山からの展望は息を呑む美しさ。「もう行かないかも」と思いつつ、なぜか記憶に残る。そんな山だった。
この記事でわかること
- 皇海山クラシックルート(銀山平周回)の全容と所要時間
- 鋸山の鎖場の難易度と注意点
- 後半の笹藪ゾーン・六林班峠のリアルな状況
- 銀山平駐車場の混雑状況(GW実績)
- 日帰り周回に必要な体力レベルと装備
登山データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 山名 | 皇海山(2,144m) |
| ルート | クラシックルート(銀山平 周回) |
| 日程 | 2024年5月4日(土)日帰り |
| 行動時間 | 14時間15分 |
| 距離 | 25.5km |
| 累積標高 | 登り 2,210m / 下り 2,210m |
| コース定数 | 56(かなりタフ) |
| 天気 | 晴れ☀️ |

クラシックルートを選んだ理由
答えはシンプル。今はこのルートしかない。
以前は栗原川林道を使えば比較的短時間で登れたらしい。でも林道が通行止めになって久しく、残っているのは銀山平から庚申山・鋸山を経由するクラシックルートのみ。距離25km超、累積標高2,200m超。GWの晴れ間を狙って挑戦してきた。
コース詳細|時間帯ごとのレポート
銀山平〜庚申山荘(03:48〜05:57)
朝3時48分、銀山平駐車場をスタート。GWということもあって、朝4時前なのに下の方の駐車場はほぼ満車。人気なのか、物好きが多いのか(笑)
まずは長い林道歩き。途中に「天狗の投石」なる岩場がある。看板には名前が書いてあるけど、ほんとに投げられたらたまったもんじゃない😂

一の鳥居を過ぎるといよいよ本番。ゆっくり身体を温めながら登っていく。

鏡岩、猿田彦の石碑と、庚申信仰の史跡が続く道。このあたりは修験道の雰囲気が漂ってくる。


庚申山荘に到着。今年は緊急時以外使えないとのこと。水場は200m先にあるらしい。

庚申山荘〜庚申山(05:57〜07:19)
庚申山荘からさらに進むと、岩場がどんどん増えてくる。気分は完全に修験道👺 鎖やハシゴを越えていくアスレチックな区間。


途中に富士見台を発見。遠くにうっすら富士山が見えた✨ この日は天気がよくて、展望は上々。さすがスカイSun🤣

庚申山に到着。意外とキツいなぁと思っていたら、この先がボスだったという話。とにもかくにもいい天気☀️

庚申山〜鋸山(07:19〜09:33)
庚申山から御岳山、駒掛山、渓雲山、薬師岳、白山と小ピークを越えていく。雪渓も残っていたけど、ツボ足で問題なし。

白山あたりで目の前に広がる光景にゾッとした。左に鋸山、右に皇海山。登って降りて、登って降りて…おかしくなりそうな予感しかない😅

そしていよいよ鋸山の鎖場ゾーン。GWもあって最初の鎖場は渋滞🚗

ここで反省点がひとつ。最初の鎖場で下が見えなくて緊張して、つい鎖に頼りすぎた。でも、この後も似たような鎖場が何個も続く。鎖は補助として使って、体力を温存するのが正解。鎖に頼ると体力消耗が激しい。まさか何個も似たような場所があるとは思わなかった。

何とか無事に降下完了。これをまた登るのは今の体力じゃ無理。つまり、もう後戻りはできない🫠

こんな登りやあんな登りを繰り返して、何とか鋸山に到着。奥に見える皇海山…ラスボスというよりは裏ボス。まだあんなに遠い😭


鋸山〜皇海山 山頂(09:33〜11:08)
鋸山からの景色は、このコースで一番よかったかも。遠くに雪を被った山々が連なっていて、ここまで頑張って来た甲斐があった。

鋸山と皇海山の間の谷部に降りて、振り返ると鋸山が見える。あんなところを歩いてきたのかぁ〜と感慨深い。

皇海山への登りは地味に急登。しかも日が照りだして暑い💦 木の根が露出した斜面をひたすら登る。

ぼちぼち歩いて、11時07分、何とか無事に山頂到着✌️ 山頂は樹林帯の中で展望はほぼなし。でも、ここまで来れたことが嬉しい。

下山・六林班峠経由(11:08〜18:00)
山頂から帰りのルートを眺めると…長い。とにかく長い。鋸山に戻って、そこから六林班峠を経由して庚申山荘に回り込むルート。

まずは鋸山に戻る。体力消耗している中で、ロープのある登り返し。このロープが滑るから、使わずに登った方が楽かも🙄 四つん這いになりながら何とか鋸山に戻った😆


ここから右に折れて、六林班峠方面の笹藪ゾーンへ。ここからが本当の修行。いきなりの急勾配で降りていく。

最初は「こんなもんか」と思っていたけど、どんどん笹が深くなって周りが見えなくなってくる。クマの出没情報もあるから、クマ鈴を鳴らしながら恐る恐る進む。

しばらく行くと落ち着いてきて、木の目印を頼りに進む。笹だけに刺さってる案内板もあって、手裏剣かよ🤣

笹藪が終わると、延々と変わらない風景の連続。渡渉も何ヶ所もあるし、道が崩れている箇所もある。精神的にジワジワやられてくる区間。

平坦になってぼちぼち行くと、やっとこさ庚申山荘に到着。時刻は16:18。ここから足早に下る。

小屋からは足早に下って、一の鳥居を経由。そしてここからの林道がまた長いのさ…。

18時、やっと銀山平に無事下山。ほんと久しぶりなのもあったけど、長かった。

アクセス・駐車場情報
車の場合
- 日光宇都宮道路・清滝ICから国道122号〜県道経由で銀山平まで約40km
- 途中の道は舗装されているけど、カーブが多い山道
- カーナビは「かじか荘」を目的地にすると分かりやすい
駐車場
| 駐車場 | 台数 | 料金 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 銀山平駐車場(上段) | 約20台 | 無料 | 登山口に近い |
| 銀山平駐車場(下段) | 約30台 | 無料 | GW朝4時で満車 |
GWは朝4時前で下段がほぼ満車だった。人気のある山ではないけど、クラシックルートしかない分、登山口が集中するから早めの到着が安心。
公共交通機関の場合
- わたらせ渓谷鉄道「原向駅」が最寄りだけど、駅から銀山平まで距離がある
- 基本的には車でのアクセスを推奨
必要な装備
クラシックルートは鎖場あり・笹藪あり・渡渉あり・長時間行動ありの総合力が試されるルート。装備選びは慎重に。
必須装備
| 装備 | ポイント |
|---|---|
| ヘルメット | 鋸山の鎖場は落石リスクあり。必携 |
| グローブ(岩場用) | 鎖場・岩場が多い。素手だと手を痛める |
| ヘッドライト | 早朝出発・日没リスクを考慮して必須 |
| クマ鈴 | 六林班峠の笹藪ゾーンはクマの出没情報あり |
| 水2L以上 | 行動時間14時間超。5月でも暑くなる |
僕が使っている装備
鎖場が何ヶ所も続くルートなので、ヘルメットは絶対に持っていった方がいい。岩場で頭をぶつけるリスクもあるし、後続の登山者からの落石もある。
トレッキングポールは鋸山の鎖場区間では邪魔になるからしまうけど、後半の笹藪ゾーンや長い林道歩きでは脚の負担軽減に役立った。
あると便利な装備
- ゲイター:笹藪で足元が濡れる。渡渉もあるから防水効果あり
- 虫除けスプレー:5月のGWでも虫が出始めていた
距離の割に後半が長い、それが皇海山
正直な感想。もう一回行くかと聞かれたら困る(笑)
鋸山の鎖場はアスレチック度が高くて楽しい。景色も鋸山からの展望は見応えがある。でも、皇海山の山頂自体は樹林帯の中で展望がほぼない。そして何より、六林班峠経由の帰り道が精神的にキツい。
笹藪は延々と同じ景色。暑さもあって集中力が切れてくる。集中力が切れると地味に危ない。渡渉箇所や道の崩壊箇所もあるから、最後まで気を抜けない山だった。
高速が渋滞していたので、帰りは温泉で汗を流してSAで遅い晩ごはん。長い一日だった😊

まとめ|皇海山に挑戦する人へ
クラシックルート日帰り周回は、百名山の中でもトップクラスにタフなルート。体力・技術・精神力のすべてが試される。
クラシックルートが向いている人:
- 行動時間14時間以上に耐えられる体力がある
- 鎖場・岩場の経験がある
- 長時間の笹藪歩きに耐えられるメンタルがある
注意すべきポイント:
- 鋸山の鎖場で鎖に頼りすぎない(体力温存が大事)
- 後半に備えて前半でペースを上げすぎない
- 笹藪ゾーンでは木の目印を見失わないよう注意
- クマ鈴は必携。笹藪の中は視界が悪い
- 水は2L以上。5月でも行動中は暑い
早出が基本。3時台には出発したい。日が長い時期(5〜7月)がベスト。
よくある質問(皇海山 Q&A)
Q. 皇海山の難易度は?
百名山の中でも上位の難易度。クラシックルート日帰り周回はコース定数56と非常にタフ。鋸山の鎖場は技術的にも難しく、体力も相当必要。中級者以上向け。
Q. 皇海山の登山適期は?
5月〜10月。GW頃は残雪があるけどツボ足で通過可能。日が長い5〜7月が行動時間を確保しやすくておすすめ。紅葉シーズンの10月は日没が早いから注意。
Q. クラシックルートのコースタイムは?
標準コースタイムは約14〜15時間。僕は14時間15分だった。休憩込みで余裕を見て15〜16時間は確保しておきたい。
Q. 皇海山に初心者でも登れる?
クラシックルートは初心者にはおすすめできない。鎖場の経験、長時間行動の体力、ルートファインディング能力が必要。まずは鎖場のある山(妙義山や両神山の八丁尾根など)で経験を積んでから挑戦した方がいい。
Q. 庚申山荘に泊まれる?
2024年時点では緊急時以外の使用は不可だった。年によって状況が変わるので、事前に日光市の情報を確認しておくこと。水場は小屋から200mほどの場所にある。
Q. 栗原川林道からは登れない?
2024年時点で栗原川林道は通行止め。復旧の見通しも立っていない。現状はクラシックルート一択。
登山をもっと安全に楽しむために
皇海山クラシックルートは長時間行動・鎖場・笹藪と、リスクの多いルート。万が一に備えておきたい。
- 登山届:栃木県側からの入山。事前にオンラインで提出しておくと安心
- 登山保険:登山保険に入っておくと安心。年間数千円で遭難時の捜索費用もカバーされるものがある。鎖場や笹藪での転倒・滑落リスクを考えると、入っておいて損はない
- ガイド付き登山:皇海山が不安な人は、経験者と一緒に行くか、ガイドツアーを検討するのもあり。単独でのクラシックルートはリスクが高い
では、またどこかのお山で👋
百名山100座で使い続けた装備
百名山を100座登る中で、本当に使い続けた装備だけをレビュー記事にまとめた。山道具選びの参考にどうぞ。
- 👟 スポルティバ TX4 GTX レビュー — 百名山の相棒だったアプローチシューズ
- 👟 スポルティバ TX5 Low GTX レビュー — 低山用に乗り換えたローカットモデル
- 🦶 YAMAP BMZインソール カーボン レビュー — 膝痛が消えたインソール
- 🧦 Darn Tough 登山靴下レビュー — 生涯保証の最強ソックス
- 🏃 CW-X ジェネレーター レビュー — 膝サポートタイツの決定版









コメント